SNSで問合せ者続出の「うさぎの抱っこの仕方・訓練・しつけ」第2話
「うさぎの抱っこの仕方・訓練・しつけ」第1話に引き続き、第2話です。
うさぎさんの抱っこ訓練
第1話でも書いた通り、抱っこをするためには捕まえなければいけませんが、それができないことが問題です。
ではどうするか?
そうです、捕まえる訓練をするしかありません。
ということで、「捕まえる」というところから順に進めていきます。

【工程1】捕まえる練習
まず最初にやるべきことはとにかくムリヤリにでも捕まえて、捕まることに慣れさせることです。
・・・ですが、先に言っちゃいます、捕まることに慣れさせるなんてことはできません。
たぶん、ここが最大の難関だと思います。
ではどうするのか?
⇨ 答え「無理矢理捕まえる」(怒られそうですが、本気です。)
この点を素直に指摘している指導法がないので、みんな諦めてしまうんだと思います。
ですので、ここが最大の難関であり、これこそが「抱っこの仕方」の本質だと肝に命じてください。
方法「ケージ内で無理矢理・・・」
方法としてはケージの中でムリヤリ捕まえるしかありません。
病院やうさんぽ、爪切りなどに連れて行く時のようにムリヤリやるしかないんです。
ただ、ご存知だと思いますがこの時とても注意が必要ですので、下記を参考にして十分安全を確保して行なってください。
安全の確保
うさぎの個性によって怖がり方や暴れ方の違いがあるので、まずはケージの中で捕まえようとしてみてどんな反応をするか詳細に観察してください。
持ち上げることが可能なようであればやってみてください。
とんでもなく暴れるようであれば、ケージの外で安全に追い込めるスペースを作るなりして実施するとよいでしょう。
ケージの中で中途半端に上半身だけ抱えて足をバタバタさせると足が柵などに当たって骨折してしまう可能性があります。
足をばたつかせた勢いで足を脱臼してしまうこともあります。
抱っこ訓練の際にはかならず下にふわふわな敷物をしくなりして、もしも落としてしまっても絶対に大丈夫な環境を用意して行なってください。
手順
掴んだらとにかくちゃんとしっかりと捕まえてあげることが重要です。
体全体を掴んだら、腕の下の部分をしっかり掴み自分の体にスッと引き寄せて固定するよう努めてください。
はじめの頃は引っ掻き傷だらけになると思いますが、キックの勢いで落としたり放り投げたりすると最悪です
安全確保を怠った状態で練習したり抱っこしたりすると、骨折したりあるいは最悪のケースにもなりかねないので、しつこいようですが必ず守ってください。
マフィンの場合
マフィンを訓練した時は、最初に厚手の手袋をしてやりました。
さらに胸に抱き寄せると腕も体も傷つけられるのでモコモコのフリースを着ました。
でも、手袋はダメですね。
うさぎの爪に引っかかるし、何度目かには手袋自体を怖がるようになり訓練になりませんでした。なので・・・素手である程度頑張るしかありませんでした。
抱き上げる際には、足元に布団を何枚も重ねてもっふもふにしてその上でやりました。
【超重要】常にうさぎ目線で考えることが大事!
意識して欲しいことがあります。
それは、うさぎの気持ちになって考えてみるということです。
例えば下を見てください。
我々からするうさぎを抱っこできるようになるためにロジックは「①捕まえる⇒②抱き上げる⇒③抱っこに慣れさせる⇒④おとなしく抱っこできるようになる」です
しかし
うさぎからのロジックは「④抱っこって怖くないね⇒③抱っこされても逃げる必要ないね⇒②抱っこしても良いよ⇒①捕まえても良いよ」なんて感じでしょう
人間のロジックの順番通りに「①捕まえること」から訓練することは不可能です。「④おとなしく抱っこできるようになる」のためには、①は強制的にやるしかないと言うことです。
うさぎ側のロジックで考えると、たとえば「抱っこされると必ずおやつがもらえる!抱っこって嬉しいことだ!」と覚えてくれれば、自分から捕まりに来てくれますよね?そーゆうことです。
言っていることがよく分からない方は別に深く考えないでも大丈夫です。
とにかく重要なことはウサギ側からの視点に立つ習慣をつけてください。
うさぎ目線でトイレのしつけも成功
うさぎ目線で考えることで、僕はうさぎのトイレのしつけも成功しました。
うちのマフィンは、飼い主が外出する場合と就寝中以外はリビングで自由に放し飼いにしています。
リビングに出ていてもオシッコ&ウンチは98%きちんとトイレに戻ってします。
正確に言うと
・オシッコは100%トイレ
・ウンチは70%をトイレで、28%をケージ内のトイレ以外で、2%をリビングでポロっと数粒
そんな状態です。
元々マフィンはどこででもオシッコもウンチもしちゃう子だったのですが、ウサギ視点で考えてしつけを行うことで、みるみる改善されイレに戻って用を足すようになりました。
また別の記事として「うさぎのトレイのしつけ」について書くつもりでいますので、参考にして頂ければ幸いです。

【工程2】抱えた状態に慣れさせる
次の工程は抱えられることに慣れさせることです。
捕まえて抱き上げても絶対に暴れます
ウサギからすれば捕獲されてるのですから食べられてしまうかもしれないわけです。なので暴れて当然ですし、ストレスもかかります。
毎日少しずつ少しずつ
とにかく毎回少しずつ少しずつ慣れさせていく必要があります。
絶対に結果を急いではいけません
我々が何かを学ぶときには多大な労力と時間がかかりますよね?うさぎさんにだけ急激な改善や成長を要求するような自己中心的な人間になってはいけません。
本当に短時間、それこそ3~5秒くらいから初めて、徐々に慣れさせて時間を延ばしてあげてください。
ご褒美も効果的
毎回終わった後にしっかり褒めてあげて、同時に大好きなおやつを少しだけあげると良いでしょう。
抱っこすると必ずおやつがもらえる!と思って、抱っこ好きになる子もいるようです。
抱き方
抱き上げた時にはうさぎ飼育方法の本に書いてあるような方法で持てれば一番良いですが、たぶん無理だと思います。
持ち上げた状態のままムリヤリ体に抱き寄せるくらいが限界かもしれませんが、最初はそれを数秒やるだけでも構いません。とにかく慣れさせていくことが大切です。
マフィンの場合
僕はこの工程1&工程2を2ヶ月くらいをほぼ毎日やりました。本当に腕が傷だらけの毎日ですごく辛かったのを覚えています。
【工程3】抱っこした状態で和ませる
おとなしく抱っこさせてくれてる時間が伸びてきたら、次は抱き方の練習をしてみたり抱っこした状態で頭を撫でてあげてリラックスするよう促したりしてみましょう
おそらく、この時点で徐々に抱っこができる自信がつき始めていると思います。
僕は腕の中でマフィンの姿勢を変えてみたりする練習をしました。
ある時から急に和みだし、抱っこしたままウトウト寝たりするようになりました。
上述したロジックで言うと「④抱っこは怖いことではないと覚えてもらう」が達成できたわけです。いや、既に「③抱っこしてもおとなしくしていてくれる⇒②抱っこさせてくれる」も達成してると言っても過言じゃないですね。

【工程4】快適さの追求
うさぎにとって心地よい抱っこ状態とはどんなものでしょうか?
重要なのは「うさぎ目線」
ここでも、うさぎ目線で考えてみましょう。
抱っこ時にうさぎが一番怖がっていること・嫌がっていることは何かを考えて、それを除去すればよいということです
⇒結果から言ってしまうと ①重力変化 ②中途半端な高さ ③お尻の不安定感 この3つを嫌がっていることが分かりました
① 「重力変化」は怖い
【左右の重力変化】
うさぎを抱っこすると何となく自然に赤ちゃんを抱っこしているみたいに「よしよ~~し」なんて言ってユラユラやっちゃいがちですが、観察しているとこれを一番嫌がってました。
【上下の重力変化】
中途半端な高さで維持すると暴れる可能性が非常に高かったため、捕まえて抱きかかえるときは一気に胸までスッと持ちあげるのが効果的だということを観察から分かりました。
② 「中途半端な高さ」は暴れる
僕が怖がってちょっと中腰くらいで抱っこしてるとめちゃくちゃ暴れるけど、思い切って立上がって抱っこするとおとなしいことに気づきました。
そこで「もしかして立ち上がった高さは怖くて暴れないのでは?」と思い、抱き抱えてスクッと立ち上がり胸の位置までもってくると急におとなしくなりました。
あくまでもマフィンの場合ですが、これが大当たりだったと言うわけです。
これも重力変化している時間が短いとマフィンにとって楽だということでしょう。
論理がつながってスッキリしました。
③ 「お尻の不安定」は嫌い
お尻が浮いてるとかなりの確率で暴れるので軽視できない重要なポイントです。
お尻の安定は、お尻をがっしり掴んであげるのでもいいですし、赤ちゃんを抱っこする時みたいに腕と体の隙間にすっぽりお尻を挟み込んであげるのでも良いです。
捕まえる練習、完結!
以上のような方法で段々と慣れさせているうちにようやく「①捕まえさせてくれる」に到達するわけです。
僕がマフィンに行なった内容は本当にここで記載した通りです。
工程のおさらい
【工程1】捕まえる練習⇒【工程2】抱えた状態を慣れさせる⇒【工程3】抱っこした状態で和ませる⇨【工程4】快適の追求
これだけのことをやらなければいけないのに、簡単に「抱っこの仕方」と一言で片付けて、手の位置の挿絵を1~2枚入れて数行の解説を入れて終わり、あるいは4コマ漫画で解説、なんて僕からすればとんでもない話です。
以上でおおよそのことが書き終わっているのですが、補足事項&注意事項として今回のボリュームと同じくらいの量をあと2つ投稿させてください。
それでは、また次回にお会いしましょう!
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