うさぎの去勢/避妊手術について

なんで病気でもないのに手術するの
o(`ω´ )o

じゃあ、その理由について今日はお話するね
というわけで、今日は「うさぎの去勢/避妊手術について書きたいと思います。
僕がマフィンを飼い始めた当初は去勢や避妊手術についての知識や必要性の認識がまったなくて、「子ウサギを産ませたいか産ませたくないかで決めれば良いんでしょ?」と軽く考えていました。
本来は専門書を読んだり獣医さんに聞いたりする方が絶対に良いんです。でも
・難しく書かれると分からないから専門書はちょっと・・・
・いろんな意見が書かれていて結局何から考えたら良いか分からない
そんな方もたくさんいると思います。
この記事はそんな方に向けての「知識の導入」として書きました。

うさぎの去勢/避妊手術とは
去勢手術とはオスの生殖腺を、避妊手術とはメスの子宮と卵巣を摘出する手術のことを言います。
オスの場合
腰フリを辞めさせたいなぁとか他のうさぎさんと遊ばせるときに妊娠させないようにとか、そーゆう理由で判断すれば良いと思います。
僕の知る限りでは、オスのうさぎはメスと比べれば生殖器系の病気は少ないようです。
要注意なのがメスの場合です。
うさぎのメスは子宮・卵巣の病気発症率が極めて高いからです。
食べ物やうさぎについての情報や医療が進んだこともあり、現在は特に何の病気や異常がない場合には10歳以上まで生きることも少なくないですし、長い子になると13~15歳の子もいます。
しかし
メスうさぎは6歳頃から急激に子宮・卵巣系の病気になる確率が上がります。そして避妊手術をしていないメスうさぎの生殖器のがん発生率は8割近くとも言われています。
もちろん、それらの病気にかかることはうさぎさんの死を意味します。
ですので、それらの病気にかからない予防策として避妊手術が必要になるのです。
何歳の頃に手術をすればいいか
手術可能になる年齢が1歳頃からと言われています。
メスうさぎは体内の脂肪癒着が進みやすく歳をとるほどに手術が難しくなるため、極力早い方が良いという考え方があります。
その一方で、麻酔や手術に耐えられるだけの体力が備わっている必要があるためある程度の年齢にならないと手術ができません。
それぞれの動物病院で「何歳ころをお勧めします」という案内があると思いますが、上の2点を考慮して程よいのが1歳頃ということです。
マフィンの場合はちょうど1歳で手術しました。
ちなみに、抱っこの訓練方法の回でも書いたのですが、うさぎは極度の恐怖状態に陥ると自ら死んでしまう、つまり自殺してしまうことがあると言われています。
この麻酔の時に死んでしまった、なんてことをいくつかの記事で読んだことがあります。
これが本当か定かではありませんが、犬や猫と比べて体も小さく、手術に対する体力や免疫なども不足しているので、自殺かどうかは別として、手術自体に少なからずリスクがあることも理解しておきましょう。
「去勢/避妊手術をするリスク」と「手術をしないリスク」
若いうちに避妊手術をせずに6歳頃でがんを発病してから避妊手術を検討する方もいらっしゃるようです。
これは仕方ないことです。
去勢は可哀そうだから手術はしない、そう決めて飼っていたとしても、いざ発病してしまったときにどう治療しようかを考えるということは自然なことです。
しかし、6歳頃には手術自体がとても難しいようです。
うさぎは体内に脂肪を溜め込みやすい性質があり、年齢が進むにつれて癒着が進むため手術が困難になるからです。
そのため、手術の適正年齢も極力若いうちに、ということになっているわけです。
うさぎの去勢/避妊手術の費用と保険
去勢/避妊手術の料金はいくらかかるのでしょうか?
色々と調べた結果、平均的な価格は4~5万円です。
マフィンの場合は採血検査と手術トータルで5万円でした。
病院によってこの価格から1万円前後は安かったり高かったりするみたいです。
ペット保険などに加入されている方もいると思いますが、去勢/避妊手術は基本的に保険適用にはなりませんので、保険金は出ません。
ただ、特殊な契約事項などがあるかもしれませんので、事前に保険会社に確認することをお勧めします。

避妊/去勢手術のスケジュール
麻酔ができるかどうかなどを判断するために血液検査を行います。採血の結果次第では手術ができない場合もあるようです。採血結果はその場で出ます。そして、採血結果の有効期間が1週間以内なので、手術も1週間以内に受けなければいけません。
ちなみに、マフィンは採血した翌日に手術を受けました。
午前中のうちにマフィンを病院に預けに行って、お昼の間に手術をして、その後はちょっと安静にしておく必要があるとのことで夕方6時ころにお迎えに行きました。
仕事の後にお迎えに行ったのですが、結果を知るまでは本当に心配でしたが、手術は無事に成功しました。
私ごとですが、実はマフィンは子宮に異常があることがわかりました。
この年齢ではありえないような癒着があったり、本来はあり得ないような場所に血管が走っている先天的な異常も見つかりました。
聞いたときはすごくショックでしたが、今すぐに何か処置をしなければいけないというわけでもなく、子宮の癒着に関しては1歳で手術をして良かったということでした。歳をとるとさらに癒着が進みますからね。
うさぎの去勢/避妊手術後の経過と抜糸
手術した当日はほとんど動くこともなく、ずっとションボリした様子でぐったりして何も食べません。
食べてくれる子もいるみたいですが、マフィンは全く食べませんでした。
うさぎを飼っている方ならよくご存じだと思いますが、うさぎが元気かどうかの判断は飲食するかどうかとうんちで判断するので、食べない状態が長いということは非常に危険なことです。
病院に電話して尋ねたところ、術後すぐは食べない場合がほとんどなので2日くらいは様子を見つつ我慢するように言われました。
マフィンは、3日目に少しだけ食べ始めました。
食事とは別に、毎日お薬を飲ませなければいけません。
注射器の針なしみたいので口から飲ませなければいけないのですが、嫌がってまったく飲みません。
口の中に入れてチューーーって押しても嫌がって口の周りベトベトになったりして、それでも無理にでも飲ませないといけないので頑張って飲ませました。
1日2回(3回だったかな?)を4日間ほど飲ませました。
この薬をあげるときにも、抱っこなれしていることが活きてきます。
うさぎの抱っこの仕方についてはこちら
まぁ、慣れている云々関係なく、ムリヤリ取り押さえてあげないと仕方ないんですが、やっぱり抱っこ慣れしてると少しはおとなしいし、こっちも慣れているから安心でした。
何事も事前の訓練と慣れが大事
注射器みたいので飲む訓練を事前にさせておくと良いと思います。
たまに注射器の針なしのやつで薄めたリンゴジュースをあげたりしておくと、これで飲むのが好きになってくれたりしますからね!こーゆうことが大事です。
3~4日はマフィンはずっとぐったりしてました。
ホントに可哀そうで、見ていて何度も泣きました。

エリザベスカラーについて
手術の際に、検査するために片耳の毛を剃られ、手術のためにお腹の毛を剃られます。そして、お腹の傷をすごく気にして舐めたり噛んだり糸を抜いたりしてしまうので、エリザベスカラーを勧められます。
ただ、ウサギ用のエリザベスカラーというものがなくて、あっても結構大きくて、マフィンは市販のやつを半分に切って使いました。
ネットなどでエリザベスカラーを自分で手軽に作る方法などが載っているので、それで作るのが一番いいかもしれません。
買うと値段も3000円くらいはしますが、数日しか使いません。
ただでさえ可哀そうにぐったり横になっているのに、エリザベスカラーをしているとさらに寝ずらそうだし鬱陶しそうで本当に可哀そうになります。実際にストレスもかなりかかるみたいです。
なので、傷をあまり舐めたりひっかいたりしないようであれば、適宜取ってあげた方がいいというのがマフィンがかかっている獣医さんの意見でした。
ただ、ずっとは見張っていられないので、基本的には術後1~2日はつけっぱなしが無難かもしれません。
10日後くらいに抜糸をしに行きました。
というわけで、マフィンは特に問題なく無事に避妊手術を終えることがでしました。

「生殖機能を奪ってしまうという自責の念と後悔」との戦い
マフィンの命のためとはいえ、僕のエゴで生理的な機能を奪う権利があるのか・・など本当に色々と考えました。
でも、マフィンは僕のそばで一緒に生きていく運命に生まれてきて、僕は僕なりにそれを全力でお手伝いするしかないと自分に言い聞かせました。
手術前後の変化について
一番変わったことといえば、腰フリフリ・カクカクを一切しなくなったことです。
マフィンはメスですが、生後7~8か月頃から激しくカクカクをするようになって、「実はオスなのでは?」と思うほど、頻繁に僕の腕にしがみついて噛みついてカクカクしてました。
術後はこれが一切なくなりました。
最初は「噛まれなくなって良かった~」とか思ってたのですが、だんだん寂しくなってきて、ホルモンって本当に凄いもんだなぁと思わされました。
それと、マフィンは手術前はこのカクカクと併せて、ずーーーーっと「ブーブーブーブー」って鳴いていたのですが、それもなくなってしまいました。
これも本当に悲しいです。
僕のTwitterを見ている方は「マフィンちゃんって人懐っこいね」と思うかもしれませんが、手術前は今と比較にならないくらいずーーーーっと甘えっぱなしで、僕が作業をしている膝の上や横にずーーっといました。95%くらいはずっと寄り添っていたと思います。立ち上がって歩くと付いてきて、妻が嫉妬するくらいでした。
しかし、それもなくなってしまいました。
もしかしたら、手術の影響ではなく年齢的な成長過程だっただけかもしれませんが、とても残念な気持ちと共にマフィンに申し訳ない気持ちがあります。
手術で人間不信になってしまったのかもしれない、そう思うことがあるからです。
なので、またあの時のマフィンに戻ってくれるように、たくさん甘えさえて心を許してくれるよう頑張っているのが今の僕の現状です。
手術後、1週間ほどで草もペレットも徐々に食べるようになり、一見すると今までどおりのマフィンに戻りました。
ただ、マフィンにとってはとても大きな出来事だったことは間違いありません。そのため、性格や行動が変わってしまったのは事実です。
総括
まとめになりますが、去勢手術をするかどうかは賛否両論あります。
自然体で過ごさせてあげるなら手術しない選択を、病気のリスクを下げたいなら手術する選択を。どちらも間違いではありません。
自分の実のお子さんだったらどうするだろうか、そんな風に考えてみたら良いのではないかと思います。事実、あなたの大切なお子さんなのですから。
少し湿っぽい感じになってしまいましたが、この辺で終わりにします。
なにかご質問などあれば、Instagram、Twitter、このメッセージどれでも構わないので聞いてください。
ご拝読ありがとうございました。
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